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中国の成り立ちを知るのに最適な本「中国の大盗賊」

中国とはいったいどういう国なのか? 隣の国とはいえ海を隔てた日本に住んでいる我々にとって中国はイマイチとらえどころの無い国である。そこに1つの明確な切り口を与えるのが本書「中国の大盗賊」である。 古代より、中国では数々の帝国が生まれ、消えていった。秦、漢、三国時代、晋、宋、隋、唐、宋、元、明、清・・・・。著者は、これらの政権のうち多くが「盗賊」に出自を持つものだと述べている。例えば漢の劉備は故郷を出奔したならず者だった。明の朱元璋、大順皇帝として清と戦った李自成、太平天国の洪秀全、これらは皆もともとは地方の山野に根城をおく盗賊だった。彼の国ではこういった盗賊が中央政権の混乱に乗じて、あるとき地方の一都市を占拠し、隣国を攻め、徐々に勢力を拡大してついには首都を抑えて皇位を奪ってしまうことが多々あるそうだ。しかし皇帝となっても元は盗賊であって野蛮である。長年の仲間を殺すなどの内ゲバを繰り広げたり、皇帝の過去(すなわちゴロツキ時代の行状)を知るものを片っ端から殺してしまうなど、乱暴な行いをするものが多かったようだ。 本書では最初の7割でこれら過去の盗賊たちについて文献を引用しながらわかりやすく紹介している。ほほう、中国とはこういう国か。。。。めまぐるしく変わる時勢を、これらの盗賊たちが戦って生き残ったり、敗れたりする様をなぞるのは実に面白い。著者の記述もわかりやすく、中国の歴史に疎い私も出するすると読めた。 本書の真骨頂は最後の三割だ。著者は、最後の章で中華人民共和国設立の功労者、毛沢東もこの盗賊のたぐいであると指摘し、紹介している。読者としては「また危ないことを言っているなぁ」と思いながら読み始めるのだが、毛沢東と過去の盗賊たちとの類似点をなぞっていくうちに「ああ、なるほど」と納得せざるを得なくなってくる。さすがは中国文学の第一人者、高島俊男である。 毛沢東がどのような理由で盗賊足りうるのか?それは是非本書を読んで各々で確認していただきたい。実は、この経緯が今の共産党政権を含めた中国を理解する上での1つの手がかりになっていると私は思う。本書は過去の中国のみならず、現在の彼の国を理解する上でもなかなか鮮やかな切り口を与えてくれる名著であると言えよう。 中国の大盗賊・完全版 (講談社現代新書) posted with amazlet at 15.01.08 高島 俊男 講談社 売り上げランキング: 67,138 Amazon.co.jpで詳細を見る

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30歳のエンジニアが読むべきリーダーシップの本「マネジメントの正体」

30歳にもなると、職場でのポジションも変わってくる。 今までは明らかに一兵卒であり、使われる身だった。だから、表向きは上司の言うことを聞きつつも、内心では会社組織というものに対して強烈なアンチスピリットを持っていたものだ。同僚の痛みを感じ、会社の無情さを嘆く。そういう人間的な心理に基づいた、自分に正直な働き方でも十分に通用してきた。 ところが30ともなるとそうはいかなくなる。いままで「後輩」と読んでいた同僚たちが、「部下的ポジション」になるのだ。上司から、あからさまに「部下として使え」と言われる場合もある。そうなると、今まのでように単なる一兵卒的な心持ちで仕事をすることが出来なくなってしまう。他者にどのように接し、どのように扱い、成果をあげさせるか。そういう冷静な視点がより必要になってくるのだ。 世の中にはリーダーシップに関するが溢れている。しかし退屈で興ざめてしまう物が多く、どれも読む気がしない。 退屈なリーダーシップの本の具体例として、ピーター・ドラッカーの「マネジメント」が挙げられる。なぜあの本があそこまで退屈なのか分かるだろうか。私の考えでは、それはひとえに著者が文系であるからである。文系のモノ書きというのは、本質を見つめながらもそれをダイレクトに表現しようとは決してしない。遠まわしに、遠慮がちに、オブラートに包みながら表現する。 例えば「2と3の公倍数」について論述する場合、文系の著者は「身近なところで24。あるいは54、ときには666」などと長ったらしく書く。一方で理系の著者は「6の倍数全てが該当する」と本質を一言で論述する。 文系のモノ書きが婉曲的な表現に美しさを見出すのに対し、理系のエンジニアは物理の公式のように不要なものを削ぎ落した状態を好む。我々は、冗長な文章をただの駄文とみなし、本質を短く必要最低限の言葉で書かれた文章を高く評価するのだ。特にリーダーシップやマネジメントのような抽象的な概念は、明確に表現してもらわないとその本質が見えにくくなってしまうだろうから、なおさらだろう。 そういう意味で、「マネジメントの正体」は極めて理系的な視点から書かれたリーダシップ・マネジメントを題材とする良書である。30歳前後の若い管理職候補者が職場で良きリーダーとして活躍するためのノウハウが、極めて簡潔に、そして具体的に列挙されている。遠まわしな表現は一切無いため、読んでいて退屈することはなく、むしろ痛快なくらいだった。 著者はアメリカ人であり「外国の社会でも成り立つ考えかどうかは分からない」と述べているが、どれもが日本でも役に立ちそうな内容ばかりだった。和訳も読みやすく、最後まで楽める。今回の本は実際の仕事にも活かせそうだ。 結構古い本なので、Amazonではタダ同然で手に入れることが出来る。30前後の理系エンジニアに、是非読んでほしい一冊だ。   マネジメントの正体―組織マネジメントを成功させる63の「人の活かし方」 posted with amazlet at 12.01.22 スティーブン・P. ロビンズ ソフトバンククリエイティブ 売り上げランキング: 305819 Amazon.co.jp で詳細を見る

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東野圭吾の「変身」を読んで、僕はミステリーにハマりました。

この本は面白い。読みやすく単純なのに奥が深い。僕はあまりミステリーを読まない性質だったのだが、この本を読んですっかりハマってしまった。あまり本を読まないという方でも十分楽しめる初心者向けの一冊だと思う。 本書は本格的なミステリーではない。謎を解くことよりも登場人物の心理描写に重きが置かれているからだ。しかし、その心理描写が素晴らしい。 主人公は不慮の事故で脳の一部を失ってしまう。最新の脳移植の技術で一命を取り留めるのだが、徐々に死んだはずのドナーに人格を乗っ取られてしまう。ドナーは一体誰なのか、自分はどうなってしまうのか。不安と焦りと、切なさが入り交じる中を主人公達は懸命に生きていく。謎が謎を呼び、最後は衝撃のラストを迎える。 本書で最も素晴らしい部分は、最後の一文である。たった一行と半分ではあるが、この一文のために他の全ての文章があると言っても過言ではない。是非、ご一読されることをオススメする。 変身 (講談社文庫) posted with amazlet at 12.01.07 東野 圭吾 講談社 売り上げランキング: 1472 Amazon.co.jp で詳細を見る

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